仕事の効率を上げたい。
人間関係においてももっと上手に尚且つ円滑に進めたい。
このように思っている人は大勢いるでしょう。
今回は人間は全てにおいて完璧を求めてしまうという心理効果を利用して日々の生活に役立てる知識を紹介します。
この記事を読むことで人間が考える行動心理を逆手にとって効率を上げる方法がわかります。
ツァイガルニク効果

この効果は人間は全ての事柄を完結させたいと思う効果の事を指します。
例えば テレビ番組で結果はCMの後 一番知りたい情報が欲しい状況で「続きはWebで」 単子本の巻を読み終えるところで続きが気になるように終わる 恋愛でも急にフラれた人の事をいつまでも引きずってしまう
このように人間は中途半端であるものはなぜか気にって記憶に残ってしまうのです。
1931年に旧ソビエト連邦の女性心理学者ブルーマ・ツァイガルニク氏の仮説実験によてい実証された効果です。
ツァイガルニク効果の実験

2つのグループに分けて簡単な作業や粘土細工、パズルを解く課題を次のような条件でしてもらいます。
- Aグループ-最後まで課題を完結してから次の課題へ移行してもらう。
- Bグループ-途中で課題の邪魔をされて次の課題へ移行してもらう。
全ての課題が終わった段階でそれぞれのグループに「今やった課題にはどんなものがあったか」を質問します。
中断されたBグループの方がAグループの倍ほどの数の課題を答える事が出来た。
このことから物事は何事も完結させるより中断させて途中の方が記憶力を向上させるという事が実証されました。
これをツァイガルニク氏の名前をとって「ツァイガルニク効果」と付けました。
仕事で使えるツァイガルニク効果

仕事をしているとどうしても一区切りついて明日に新たな気持ちで仕事をしてしまうケースが多々見られます。
そちらの方が気持ちよく帰れるから、みんながみんなそうのようにしているでしょう。
ですが、変に区切りを付けてしまうと記憶に残りづらいので次の日の仕事をまた一から復習して作業に取り組まないといけない為効率としてはあまり良くないのです。
ここで出来るビジネスパーソンはあえてキリの悪い所で仕事を終わらせて次の日へ持ち込むという作業をします。
そうすることによって完成されていない仕事なのでこの効果が発動して記憶に残っており次の日の仕事に取組みやすかったりします。
恋愛や人間関係で使えるツァイガルニク効果

出会った人と仲良くなろうとして自己アピールが強い人がいます。
自分をわかってもらえれば恋愛などに発展すると思っている人が大半です。
しかし人間は少し謎な部分を残しておいたり、この人の事をもっと知りたいと思わせておいた方が
相手の印象に残りやすいのです。
人間は「この人はこんな人」というレッテルを感覚的に張りがちです。
そしてその印象だけで自分に合う人か合わない人かを見極めようとします。
ここで大事になってくるのがGAPです。
このGAPを上手に使いこなし今日はこのような印象があったが次はまた違った印象を与え続けることによって奥深い人間を演出する事ができます。
今日一日で完全に印象を与えてしまう事はしなくていいのです。
ツァイガルニク効果の落とし穴

このツァイガルニク効果がある事で「そっか、ある程度中途半端がいいのか」と理解して、全ての事を
中途半端にしてしまう人がたまにいます。
ここでどんな事でも中途半端にしてしまうと頭の中でマルチタスク状態が続いて1つ1つ集中してこなさなければいけない事でも「これもしないとあれもしないと」と全て中途半端なタスクでいっぱいになって結局生産性としてはとても悪い状態になるのです。
毎日の習慣だったり、明日に持ち込んだ場合にしっかり始められるようなタスクにした方がツァイガルニク効果で生産性が上がります。
また漫画やドラマなどはツァイガルニク効果がふんだんに盛り込まれています。
少し漫画を読むつもりで知らない間に止まらなくなった試しがある人も多いのではないでしょうか?
ドラマを1話だけ見ようと思い、次が気になって録画をついつい観てしまい夜更かししまった人もいるハズです。
このようにツァイガルニク効果はどんな場所でも使われておりその効果に翻弄されないように自分に制御を掛けられるような自制心も大事になってきます。
まとめ

人間はツァイガルニク効果で完成を求めてしまうように出来ている。
仕事においては中途半端で明日に持ち込んだ方が記憶力の向上が見られ生産性が上がる。
人間関係でも少し謎があるくらいがちょうどいい。
全てを中途半端にしてしまうと脳がマルチタスクになってしまい逆に生産性が落ちる。
この効果を知る事でキリのいい仕事や作業では無く、あえて残すようにすれば少し復習も込めて
次の日に作業をこなす事が出来る為あえて中途半端で終わらせる事をおすすめします。