どんな時でもお金を払った分は取り戻したい。
せっかく時間をかけたのだからもったいないと思った経験が一度はあるでしょう。
それは知らない間にもったいない心理効果の罠にハマってしまっている可能性があります。
この記事を読めば人間心理に基づくもったいないと思える効果の悪い罠にかからないようになります。
サンクコストバイアス

これは失われたコストを取り戻すため間違った判断をして悪い方向で進んでしまうバイアスの事です。
例えば
1800円出して2時間30分の映画を観賞する予定だったとします。
しかしその映画が始まって30分ほどたった後に全く面白くなと気づきます。
ここで人間はせっかくお金を払ってしまったのだから最後まで観ていかないともったいないと考えます。
払ってしまった入場料は返ってきませんし、面白くないのに最後まで観てしまった時間も失ってしまいます。
ここでは取り返せないお金と時間、両方を無駄にしてしまっているのにただもったいないという理由で最後まで観てしまう。
ということが起こってしまいます。
サンクコスト効果やコンコルド効果、埋没効果とも呼ばれます。
コンコルド効果

1960年代にイギリスとフランスが共同開発した超音速旅客機の名称がコンコルドと言います。
この旅客機はパリとニューヨークを3時間以下で繋ぐという点を売りとして開発されました。
開発過程で離着陸時できる空港条件が限られている点であったり乗員数が100名程度と採算ラインの乗せるのがほぼ不可能、時代は大型旅客機へ傾いたこともあり、キャンセルが相次ぎました。
しかし開発を中止したら今まで投資した予算や時間がもったいないと考えられプロジェクトを進めていました。
結果的にプロジェクトは大赤字になりました。
元々4000億円の開発費に対し、数兆円の赤字だったと言われています。
ちなみに2003年にコンコルドは就航を終えています。
他にもあるサンクコストバイアス

株投資の例
株式投資でも良くサンクコストバイアスの餌食になっている人が多いです。
最初に買った株だからとことん付き合う。
時間を掛けて保有していたのだから手放す事ができない。
このようなことがしょっちゅう起きています。
食べ放題の例
食べ放題では3000円で食べ放題に行った場合どうしても3000円分の元を取らないともったいないという感情が芽生えてきます。
本来は3000円で好きなものを食べて食欲をしっかり満たして満足して帰ればその3000円の価値は十分に取れているます。
しかし量を食べないと損をした気分になる為、無理して食べて結果気分が悪くなって店を出るということが起こってしまうのです。
作業をした例
やはり気の遠くなる作業をやった先に何も得るものが無かった時などは時間と労力をかけている為作業を中止する事が大事だとわかっているにも関わらず続けてしまうという事が起きます。
自分の作業が意味を成さないと考えるととても辛くなります。
サンクコストバイアスに掛からない為の考え方

損切り
これは株式投資などで使われる言葉です。
人間はもったいないなどの感情が出てくると行動に起こすことができなくなる動物です。
そこで損切りはどのうになったら手放すと考えその通りに行動する事を指します。
メタ認知を鍛える
メタ認知は自分を俯瞰して見るという事です。
第三者目線ならば、かかったコストに対してもったいないと思う事がないので自分自身へ的確なアドバイスが出来ます。
そうすることでサンクコストバイアスにかからず的確な行動を起こす事が出来ます。
ルールを設定する
どうような物や事柄に対してもせっかく使ったのだからもったいないという気持ちが出てきてしまいます。
自分の思った事よりも違った結果になって場合には必ずこうするという自分のルールを設定しておくと行動に制限がかからないでしょう。
失敗を経験と捉える
サンクコストバイアスがかかってしまう理由としては自分が間違った選択をしてしまったと思いたくないのが根底にあります。
しかし人生完璧な人はいません。
今まで生きてきた中で選択が失敗だったとしてもその失敗が経験と活きるのは間違いありません。
そうすることで今後同じような過ちを犯しそうになった人にアドバイスも出来ます。
しかも自分がしっかり経験した事には今後根拠を持って判断する事が出来ます。
人生で失敗なんてものは事実存在しません。
まとめ

サンクコストバイアスという心理効果があり、かかったコストを取り返す為に間違った判断をしてしまう効果の事。コンコルド効果とも言う。
投資、食べ放題、作業などはサンクコストバイアスがかかりやすい。
損切り、メタ認知を鍛える、ルールを設定する、失敗を経験ととらえる事によってサンクコストバイアスに引っかからず自分の判断をしっかり選定していくことが出来ます。
この効果を知っておけば、もったいない基準で判断するのではなく自分の判断基準をしっかりと軸を持った判断基準となり後悔なども少なくなる事でしょう。
これからの人生色々な判断を求められてきます。人間というのは大体が同じようなバイアスにかかり行動していまいます。
そのバイアスに引っかからないような判断をあなたにはしてほしいです。
